「日曜日の夜になると憂鬱だ」
仕事に行きたくなくて、気分が落ち込んだりすることはありませんか?
仕事に行きたくない気持ちを溜め込んだままにしておくと、心身の不調につながりかねません。
仕事に行きたくないと感じた場合の対処法について紹介します。
仕事に行きたくないと考えてしまう原因とは?
仕事に行きたくないのは「自分が怠けているから」と自分を責めてしまう人がいます。
しかし、「仕事に行きたくない」のはほかに原因があるからかもしれません。
以下で仕事に行きたくない原因の代表例を紹介します。
(1)長時間労働による疲れ
仕事に行きたくない原因の一つとして、長時間労働による疲れがあります。
毎月80時間を超えるような長時間労働を強いる、いわゆるブラック企業で働いている方は要注意です。
長時間労働によりプライベートの時間、さらには睡眠時間が確保できず、過度の疲れがたまってしまいます。
(2)上司からのハラスメント
仕事に行きたくない原因の一つとして、上司からのパワハラやセクハラなどのハラスメントがあります。
このようなハラスメントを受けていると、上司のことを考えるだけで吐き気がするなど、心身の不調が出ることがあるかもしれません。
(3)会社内での人間関係
仕事に行きたくない原因の一つとして、会社内での人間関係があります。
同僚や部下との関係がうまくいっていないと、ストレスになってしまうこともあるでしょう。
2018年の厚生労働省の調査によれば、仕事において強いストレスを感じるものとして、対人関係(パワハラ・セクハラ含む)は3番目に多くなっています。
参考:平成30年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況|厚生労働省
(4)長時間の通勤
仕事に行きたくない原因として、長時間の通勤があります。
特にラッシュ時に、電車やバスにぎゅうぎゅう詰めになって長時間通勤することが苦痛であるという方が多いです。
緊急事態宣言時にリモートワークを経験したことで、より通勤が嫌になってしまったケースもあります。
仕事のストレスによる要注意の症状4選
仕事上のストレスと思われる危険な症状を4点紹介します。
該当する方は注意しましょう。
(1)朝起きるのがつらい
次のように朝起きるのがつらい場合には要注意です。
- しっかり睡眠時間をとっても朝起きれず、時間ギリギリに出社
- 朝起きて今日の仕事のことを考えると布団から出られない
(2)小さなミスが増える
小さなミスが増えているときにも要注意です。
一度目は些細なミスでも、同じようなミスを何度も繰り返していることはありませんか?
同じようなミスをしてしまったことで、周囲からのプレッシャーを感じ、よりストレスがたまるという悪循環に陥ってしまいます。
(3)仕事のことを考えると頭痛や吐き気がする
仕事のことを考えると、急な頭痛や吐き気を感じることが増えた方も要注意です。
職場や会社での出来事がストレスとなって、このような症状が出ているかもしれません。
(4)理由なく涙が出ている
理由なく涙が出てくるときにも要注意です。
勝手に涙が出るのは、強いストレスを感じているサインです。
このような症状が続けば、うつ病を発症してしまう可能性もあります。
仕事に行きたくないときに実行してほしい対処法10点
「仕事に行きたくないけども、今の会社で働き続けたい」という方に、ぜひ試してほしい対処法を以下で紹介します。
(1)有給休暇を使って長期間休む
有給休暇を使って長期休みを取り、一度生活のリズムを整えましょう。
有給休暇を使うことは労働者の権利です。
会社は一定の場合に、時季変更権を行使して、別の時季に有給休暇を取らせることはできますが、有給休暇をそもそも取得させない、ということはできません。
(2)信頼できる人に相談する
悩みを一人で抱えてはいけません。
悩みを一人で抱えていると、どんどん深みにはまり、視野が狭くなっていきます。
自分の気持ちを信頼できる人に相談することで心が軽くなり、さらには解決策が見つかることもあります。
(3)部署異動をお願いする
上司や部下との人間関係の問題や、業務内容の影響から長時間労働が発生している場合は、部署異動を会社側にお願いすることも一つの方法です。
環境が変わることで気持ちの変化が生まれるかもしれません。
(4)日々の仕事のゴールを決める
業務量が多く、労働時間が長くなってしまう方の場合は、「ここまでやったら今日は終わり」というように、毎日のゴールを決めましょう。
ゴールを決めることで、延々と残業する事態を防ぐことができます。
(5)リモートワークにしてもらう
業務的にリモートワークでも対応可能な場合は、全面リモートワークを採用してもらうように会社に頼んでみましょう。
通勤や上司へのストレスの軽減が期待できます。
(6)通勤方法や出勤時間を変える
電車通勤から車や自転車などの通勤方法に変更したり、早朝出勤などの時差出勤を取り入れたりしてみましょう。
通勤時の混雑がストレスであれば環境を変えることで負担が和らぐ可能性があります。
また遠方に住んでいる方の場合は、職場の近くに引っ越して、通勤のストレスを減らすという選択肢もあります。
なお、会社によっては、職場近くに住むと、交通費の支給がなくなる代わりに、近隣手当などが出る場合もあるので、就業規則などを確認してみましょう。
(7)リフレッシュできる趣味をみつける
映画鑑賞やスポーツ観戦など、自分がリフレッシュできる趣味を見つけることで、仕事とプライベートの切り替えができ、ストレス解消につながります。
「趣味をどうやって見つけたらよいのかわからない」という方は、学生時代に少しでも興味を持ったことや、楽しかったことに再び挑戦してみてはどうでしょうか。
ライフワークとなるような趣味が見つかるかもしれません。
(8)バランスのとれた食生活と適度な運動を心がける
仕事が忙しいと、食べる時間や寝る時間を惜しんでしまうことがあります。
しかしこのような生活は、体だけでなく心にも不健康です。「病は気から」といいますが、心と体はつながっています。
なるべく早寝、早起きを心がけ、健康的な食事をするようにしましょう。
また、適度に運動をして、規則正しい生活を送ることが大切です。
(9)仕事に行きたくない理由を考えてみる
なんとなく仕事に行きたくないという、もやもやした気分を解消するためにも、なぜ仕事に行きたくないのか原因を整理してみましょう。
紙に書き出してみると頭の中を整理しやすくなります。
(10)うつ病の可能性もあるため病院にいく
うつ病の可能性もありますので、医師に相談することも考えてみましょう。
うつ病であると診断された場合には、今後の生活の仕方につき、医師の指示を仰ぎましょう。
どうしても仕事に行きたくなければ休職や転職を検討する
どうしても仕事に行きたくない場合は、転職や独立、さらには休職という方法もあります。
(1)会社を辞めて転職する
仕事に行きたくない理由が、長時間労働や上司によるパワハラなどの場合は、よりよい労働環境の企業へ転職をしましょう。
今の仕事が向いてないと感じているのであれば、やりたい職種や能力に合った仕事を選ぶことも大切です。
(2)独立して会社を起業する
仕事に行きたくないと感じている場合、転職ではなく、起業するという選択もあります。
起業すれば、時間も職場も基本的には自分で管理できるため、これまで感じでいたストレスから解放される可能性があります。
(3)医師の診断書をもらい休職する
仕事に行きたくない原因が、心の不調にある場合、休職するという選択肢もあります。
まずは医師から診断書をもらい、会社に休職の意思を伝えましょう。
休職中は、無給であることが多いです。
しかし、業務外の事由による休職の場合は、健康保険から「傷病手当金」をもらえる可能性があります。
また、業務または通勤が原因である休職の場合は、休業第4日目から、労災保険より「休業(補償)給付」を受け取れる可能性があります。
なお、業務が原因である休職の場合は、初日~休業第3日目までの間は会社が休業補償を支払います。
ご自身が休職中にどのようなお金を受け取れるのかは専門家に相談しましょう。
参考:傷病手当金について|厚生労働省 参考:休業(補償)給付について|厚生労働省
仕事に行きたくないときは弁護士に相談するのも一つの手段
弁護士に依頼することで、仕事に行きたくない原因を解決できる可能性があります。
(1)セクハラやパワハラの問題を相談する
仕事に行きたくない理由が上司や同僚によるハラスメントの場合、弁護士に相談・依頼することで解決することがあります。
ハラスメントの加害者は、それがハラスメントにあたるという自覚がないことも多いため、弁護士が警告することでハラスメントが止まる可能性があります。
(2)未払い残業代について対応してもらう
仕事に行きたくない理由が、サービス残業にある場合、弁護士に相談・依頼することによって解決することがあります。
サービス残業であっても、会社のために残業を余儀なくされている以上、原則として残業代を受け取る権利があります。
そこで、弁護士に頼んで、未払い残業代の請求をすることが考えられます。
(3)退職代行を利用して会社を辞める
仕事を辞めたくとも、会社側が辞めさせてくれないなどの問題に悩んでいるときは、弁護士に退職手続きの代行(退職代行)をお願いするという方法があります。
代理人として会社側と交渉できるのは弁護士だけです。
また、弁護士に頼めば、退職に合わせて残業代や未払いの給与の請求も可能です。
【まとめ】仕事に行きたくないと悩んでいる方は専門家に相談しましょう
仕事に行きたくないからといって自分を責める必要はありません。
仕事に行きたくない本当の理由は、会社の労働環境や人間関係などに問題があることも多いからです。
仕事に行きたくないという気持ちを溜め込んでいると「うつ病」になることもありますので、心の不調があらわれた時はすぐに病院にいくことが望ましいです。
また、いろいろな対処法を試しても、どうしても仕事にいきたくない場合は、休職や退職を検討するのも一つの方法です。
サービス残業で残業代が受け取れていない場合や、仕事を辞めたいのに会社側が辞めさせてくれない場合には、弁護士への相談も検討するとよいでしょう。
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弁護士に相談に来られる方々の事案は千差万別であり、相談を受けた弁護士には事案に応じた適格な法的助言が求められます。しかしながら、単なる法的助言の提供に終始してはいけません。依頼者の方と共に事案に向き合い、できるだけ依頼者の方の利益となる解決ができないかと真撃に取り組む姿勢がなければ、弁護士は依頼者の方から信頼を得られません。私は、そうした姿勢をもってご相談を受けた事案に取り組み、皆様方のお役に立てられますよう努力する所存であります。